ドニー・マクラーキン

Donnie McClurkin>ドニー・マクラーキン

(写真上:2009年 NYのCDショップJ&Rでのサイン会)

あまりゴスペル音楽に関して情報がない日本ですら、ドニー・マクラーキンの名を知らないというゴスペル音楽ファンは、いないのではないでしょうか?日本へも、この春、再来日し、コンサートを行うとのこと。日本のファンは、楽しみにしておられることでしょうね。

1959年ニューヨーク州アミティヴィル生まれ。お家は、あまり裕福ではなかったそうです。7歳の時に、当時2歳だった弟を交通事故で亡くしてしまいます。お母さんは薬物に頼るようになり、お父さんはお酒を飲んでは暴力をふるうようになり、ドニーはおじさんの家に預けられます。しかし、この叔父さんが、彼に性的な虐待をします。傷ついたドニーに容赦なく、またもや、いとこ達からも性的な虐待を受けます。身内からの虐待に大きな傷を負ったドニーは、ゴスペル・シンガーであった叔母さんの勧めで、教会に通うようになり、イエスの使徒となることを受け入れます。友達もなく、自分はダメな人間だと自信がもてなかったというドニー少年は教会に通うようになってから、聖書に書かれた力強いメッセージとゴスペル音楽が唯一の楽しみになったといいます。

音楽の道に惹かれていったドニーは、10代でザ・マクラーキン・シンガーズを結成します。その後もニューヨーク・レストレーション・クワイヤを結成して、路上や刑務所でのコンサートを中心に活動を始めます。そして、1989年、パーフェクティング教会の牧師であるマーヴィン・ワイナンスに副牧師として雇われます。

その頃から、ドニーはボーカリストとして高い評価を受けるようになり、テイク6のプロデューサーらの目にとまります。1996年にソロデビューアルバム”Donnie McClurkin”をリリース。アメリカのTVで有名なパーソナリティーであるオフラ・ウィンフリーの支援もあり、そのアルバムは、ステラー賞を受賞し、グラミー賞、ドーヴ賞にもノミネートされます。(写真左:2009年スーパーボウル・ゴスペル・セレブレーションより)

ゴスペル・アーティストとして、脚光を浴び始め、その後は次々と大きなステージに登場するようになります。映画「Prince of Egypt」のサントラ盤に参加し、ステラー賞「男性ヴォーカリスト・オブ・ザ・イヤー」など2部門を受賞。2000年のセカンドアルバム、「LIVE IN LONDON AND MORE」は、100万枚を超える大ヒットとなり、ビルボードゴスペル部門のヒットチャートNo.1、ステラー賞など6部門に渡り受賞。ゴスペル音楽界のスタートして君臨します。

絶大なる人気を集めたドニーでしたが、そんな中、自身が被虐待児であったことを赤裸々に綴った自伝「Eternal Victim / Eternal Victor (邦題:ドニー・マクラーキン ストーリー暗闇から光へ)」を2001年に出版します。このショッキングな自伝は、アメリカだけでなく、海外からも大きな反響を呼びます。そして、この年、ドニーはニューヨーク州のパーフェクティング教会の牧師になります。(写真右:2003年、仲良しのヨランダ・アダムスとBETアワードのプレス・ルームにて)

牧師としての職業を選んだドニーですが、アーティストとしての活動も続け、2003年には『…Again 』では、ビルボードゴスペル部門のヒットチャート1位、グラミー賞最優秀コンテンポラリー・ソウル・ゴスペル・アルバム賞を受賞。『Psalms,Hymms and Spiritual Songs』は、第48回グラミー賞を獲得。ビルボード12位、同R&Bチャート5位、同ゴスペルチャート1位となります。(写真左:第48回グラミー賞受賞会場にて)

大きなゴスペル・イベントの広告にドニー・マクラーキンの顔が出ていないことがない・・・というほど、NYでは本当によく見かけます。それでも、ドニーを見たい、ドニーの歌を聴きたいという人は、後を絶ちません。彼の魅力は、ハンサムなルックスや歌唱力は、もちろん!しかし、耳の肥えたニューヨーカーを魅了するには、それだけでは不十分です。彼の魅力は、やはり表現力ではないでしょうか。さまざまな試練を乗り越えたドニーの心からくるサウンド、作られたものではなく彼自身から表現される「偽りのない」強くて優しい歌声に、胸を打たれるのだと思います。

私も、昨年のマクドナルド・ゴスペル・フェストで、ドニーのステージを観てからは、すっかり大ファン!カーク・フランクリンなどのスーパースターが勢揃いした大イベントでも、ドニーは別格・・・・。共演者達がドニーに対して、大きな評価をしていることも、とてもよくわかりました。

今年は、このステージを、マクドナルドゴスペルフェスト主催者から頂く特別席で観覧することができると思うと、もう今から胸はワクワク!楽しみです!

2009年4月5日