Bethel Gospel Assembly 100周年の苦悩

ご存じの方も沢山いると思いますが、私は現在「Bethel Gospel Assembly」(ベテル・ゴスペル・アセンブリー)という教会に通っています。また、この教会を訪問される日本人のために日本語でのバイブルクラスも開いています。ニューヨークに住み始めたのは13年前。結婚~DV被害~離婚~鬱病~自殺願望・・と、私のNY生活の前半は人生最悪の時期が続きました。神様はいないと無神論者になった時期もありました。そんな私をもう一度教会に戻してくれたのが、この「ベテル・ゴスペル・アセンブリー」の主幹牧師であるカールトン・ブラウン先生です。今ではブラウン先生は私の兄のような存在であり、大切な友人であり、バイブルスタディ―の師匠でもあります。

カールトン・ブラウン牧師

今年、私達の教会は100周年を迎えています。ペンテコステ派の教会としては、ハーレムで2番めに古い歴史を持つ教会だそうです。ペンテコステ派と言われても一般の方にはピンとこないかと思いますが、日本で流行っているタイプのゴスペル音楽は、このペンテコステ派からのものです。沢山の素晴らしい音楽家がペンテコステ派の教会から世に出ています。

ベテル・ゴスペル・アセンブリーの教会の始まりは、とても不思議なものでした。ハーレムに住む黒人の女の子二人が100年前にニューヨーク市のダウンタウンにあった教会に行き、メンバーにしてほしいと言いました。しかし、100年前はまだ人種差別があり、白人と黒人が同じ場所にいることはありませんでした。信じられないことですが、教会もその一つでした。「残念ですが、あなたたちを私たちの教会のメンバーにするわけにはいきません」と断られてしまいました。

しかし、それを見ていたドイツ人女性のリリアン・クリーガーさんは「私の教会がとった行動はイエスの使徒としてふさわしいものではないのでは?」と思い、彼女がハーレムに通って聖書を彼女たちに教えることになりました。この聖書勉強会は3人で始まったわけですが、これに少しずつ参加する人たちが増えました。

リリアン・クリーガン

翌年、1917年11月18日、この3人の聖書勉強会がもとで礼拝を持つようになりました。これがベテル・ゴスペル・アセンブリーの誕生となりました。教会の始まりが肌の色が違う女性3人というのは、とても珍しいことだと思います。女性も有色人種も当時は地位が低かったわけですし、きっとお金もなかったでしょうね。礼拝堂の家賃は月10ドルだったといいます。とても小さなスペースだったと思います。また、クリーガーさんの勇気には驚きます。黒人ばかりのところに白人女性が通ったわけですから!彼女の勇気ある行動がきっかけで教会が始まり、それが100年続いたとは・・・誰が想像できたでしょう。

さて、そんな私達の教会が今、大きな岐路に立たされています。私達の教会は大変音楽レベルが高く、特に以前オレンジゴスペルで初来日してくださったボビー・ソボローさんが音楽監督として就任されてからは、毎週日曜日の礼拝に行列ができるようになりました。私達の教会は他のハーレムの教会のように観光バスや旅行会社のツアーを受け入れるようなことはしていません。礼拝に個人で来られて音楽に感動された方々が、ご自身のブログに書いたり、旅行者向けサイトに情報を投稿したことがきっかけで、だんだんと沢山の人が訪問されるようになったのです。

ブラウン先生は「たとえ一時的な訪問であったとしても、そこからイエスに出会える人たちが必ずいるはず」と、一部役員の反対を押し切って個人旅行者たちの受け入れをしてきました。礼拝堂に入れない人たちも沢山出てくるようになり、そして数年前から、より大きな礼拝堂が必要になってきました。2年前から隣の敷地に2000名収容の礼拝堂の準備が始まり、いよいよ礼拝堂がこの夏移転・・・という状況まできていました。

ベテル・ゴスペル・アセンブリー

しかし、今年に入り献金が大幅に減り始めました。一番の理由は教会メンバーの減少。ニューヨークの家賃高騰の中、ニューヨークを離れる人が後を絶ちません。もともとニューヨークは地方や海外出身者の集まり。長く滞在する人がいませんでした。が、コミュニティの急激な変化により、長くいた教会メンバーもニューヨークを離れなくてはならなくなったり、若いメンバーが減っていることもあります。また、海外からの訪問者が観光気分で礼拝に参加し、献金して帰らない人も沢山いるのです。写真やビデオを撮ったら帰るような人もいます。

しかし、ブラウン先生はそんな人たちばかりではないと言います。「日本から来た人がKyokoを訪ねてきたことがきっかけで、クリスチャンになった人もいるし、Kyokoのオンラインバイブル研究会で勉強を続けている人もいる。それに観光客も数年前までは音楽だけ聞いたら帰ってしまっていた人たちが、私のメッセージまでちゃんと聞いて帰るようになってきた。広い礼拝堂で私たちの教会を訪ねてきた人が全員参加できるような状況を私は諦めたくない! とはいえ、このままではローンの返済ができずに礼拝堂移転は断念しなくてはならない。私たちの教会は大きな試練の時を迎えている」

私達の教会は南アフリカとジャマイカにも教会を作り、多くの人が福音を広げるために頑張っています。肌の色・国籍・言語に関係なく、イエスの使徒をより多く育てたいと思っています。私達の教会のモットーは、 Loving church (人々が愛し合える教会)- Learning church(人々が学ぶことができる教会) – Launching church(人々が宣教に出ることができる教会)です。沢山の牧師や宣教師が、これまでもこの教会から誕生しています!

ベテル・ゴスペル・アセンブリ-100周年

ベテル・ゴスペル・アセンブリーは、100周年を迎えながら苦悩しています。そこでお願いがあります。過去にベテル・ゴスペル・アセンブリーを訪問された方、ブラウン先生の考えに共感できる方がおられましたら、ぜひ公式サイトから寄付をお願いしたいのです。クレジットカードやペイパルから、いくらでも、海外からでも献金が可能です!寄付のページはこちら! Donateをクリックして是非、献金をしてみてください!(日本からだと献金がペイパルでできないかもしれません。その場合は、Gospel Nowにご連絡ください!)

献金ができない方で、このページを読んだ方は、是非ブラウン先生とベテル・ゴスペル・アセンブリーのメンバーのために祈ってください。きっと皆さんの祈りは神様の耳に届くはずです。

2017年9月8日
文:打木希瑶子